世田谷ベースの一階ガレージ、二階の書斎。所さんのアイテムは、ひとつひとつ見ているだけで、かなり面白い。「もうね、ここにあるものは、みんな特別なものだから、どうでもいいものは置きたくないわけ。例えば、小屋の中にあるオイル缶だって、アメリカから持ってくるときに、クルマの中でみんなそろってペッコンペッコン中身を延々取りだしたりと、いろいろと大変なモノたちなんだよね。」
それぞれに、ひとつひとつにストーリーがある。何年もかかって集まったものが、ひとつの部屋を作っているのだ。
「このガレージだって、30年以上、ワタシがいろいろ集めたり経験してきた結果ですからね。19歳のころからずっとアメ車に乗ってて、いろいろイジったり、道で止まったりしてるわけ。だから流行とかには飛びつけない。だから、みなさんもコレを見て、イイなーと思ったら時間をかけてゆっくり行くこと! お金じゃなくて経験することが大事だと思います。オレは貧乏だからムリだなー、じゃない。誰の日常にも面白いことのヒントがたくさんあって、それを面白いって思えることが豊かってこと。それが分かってないとね」
日常を楽しむこと。なんでも面白がること。世田谷ベースを訪れると所さんはいつもそれを教えてくれる。
「じゃ曲つくるけど、全然気にしなくていいからね、写真とってていいから。」と、ギターを片手に歌を歌いはじめる所さん。そして歌詞を紙に書いていく。そしてこの瞬間、撮影をしている間に、ひとつの曲が完成した。