小物から収納まで、アメリカのアンティークモールなどで購入した、使い込まれたアンティークグッズがガレージにレイアウトされる。ステンシルのプレート、ワイヤーチェア。どれをとっても確かに所さんの気配を感じることができる。
世田谷ベース1階、向かって右側のガレージには現在クルマが一台とバイクが一台収納されている。写真は少し前のもので、コブラの部分は現在広い土間のようなスペースを確保。そこで、所さんは遊びに来た方とお茶を飲んだり、さまざまな作業を行ったり……。
このガレージで感じることは、棚や床に置いてあるすべてのアイテムで、ついさっきまで所さんが使っていたり眺めたりしていたかのような、所さんの気配。ディズニー映画に出てくるガレージのように、それぞれが今にも動き出しそうというか、楽しくて心地よい感覚に陥ってしまうのだ。
「HQ-3のマーチが評判なのは、楽しい遊びができそうな気配があるから。バカみたいだったり、工夫がないと面白くない。お金がかかっているだけで、オーナーが入れ替わっても誰も気づかないようなガレージではダメ。ワタシのガレージはワタシじゃないと務まらないからね。」
所さんにお話を伺っていていると、「使っている感」という言葉を耳にする。それは、クルマでもモノでもガレージでも、すべてヒトの気持ちや気配が大事だということなのではないだろうか。「ウチのガレージは同じドライバーがたくさんあるし、頻繁に使うものがその辺にあるわけ。ちょっと汚れてたり、効率よく使う道具だけクルマの横に置いてあったり、雑だけどオーナーの都合のいいように配置したりするのが生活だよ。」
所さんの素敵なガレージは、こうした日常、生活がキーワードのようだ。