1/10RC ポルシェ956
往年のレースファンに薦めたい、RCで楽しむ名マシン
Text/Kazuma NOMOTO
2024.10.08
世代を超えて魅了する、魅惑のフォルム
いつの時代でも、レーシングカーに抱く憧れを補ってくれるのはホビーである。
間近で見られる機会は限られ、手に入れることが叶わないマシンを
愛でるならRCモデルが一番だと思っている。
もし、身近に古くからのモータースポーツ、レース好きがいるのなら
教えてあげたい注目の新商品情報がコチラ。
1980年代前半のレース界を文字通り席巻した名車である。
とはいっても実車が活躍していた当時クルマどころか、
乳母車に揺られていた世代にとってはハッキリ言って……よく知らない。
ただ、今となってその姿をRCモデルとして眺めてみると
“これぞ流線型”というフォルムに当時のポルシェワークスカラーで彩られた
ボディがなんとも美しい。ということで実車について調べてみると、
なんとも圧倒的な戦績を誇る名車中の名車であった。
グループCのレーシングカーといえば、ポルシェ956
FIA(国際自動車連盟)が規定するカテゴリーにおいて、
1982年当時、レースでの燃料の使用料量を規制し、速さとともに燃費効率を
競うカテゴリーとしたのがグループC。
このグループC規定に基づいたシリーズ戦として当時の世界耐久選手権が行われ、
シリーズにはル・マン24時間レースも組み込まれるとグループC・カテゴリーには
ジャガーやランチア、メルセデス・ベンツ、アストン・マーティンに加え、
日本からもマツダ、日産、トヨタも参戦するなど盛り上がりを見せた。
そんなライバルひしめくグループCカテゴリーで圧倒的な強さを誇ったのが
ポルシェ956だった。
グループC規定の発足にあわせて1982年にポルシェ・ワークスとして
デビューすると、同年のル・マン24時間レースで1・2・3フィニッシュでの
優勝を飾るなど大活躍。翌年以降はワークス以外からも956が参戦し、
ル・マンでは85年まで車種として、4連覇を果たすのだった……etc
ポルシェ956について調べるほど、その戦績には驚かされるばかりで
日本での活躍も多く記録されている。当時を知らずとも、今なお多くのファンが
いることは十分に理解でき、RCとしてモデル化されるのも至極当然と納得するのである。
時代とともに、往年のマシンについて知る人が少なくなるのは致し方ないが
次の世代へと、その歴史を受け継ぐキッカケとしてもタミヤRCの存在価値は大きい。
ポルシェ956に続いて紹介すべき、マシンは何か!?
今後の【歴戦の名車シリーズ】に乞うご期待!
(左)後ろから眺めるフォルムも美しいボディはポリカーボネート製。(右)シャーシはメインのバスタブフレームと前後にスペースフレーム、下面にFRPプレートを組み合わせたコンポジットフレームを採用。ボールデフを組み込んだギヤにモーターの動力を直接伝えるダイレクトドライブ2WDを採用する。