1/10RCアスチュート2022 (TD2シャーシ)
【タミヤ】受け継がれるタミヤ2WDバギーの系譜
Text:Kazuma NOMOTO(Daytona)
2022.04.07
タミヤRCの礎を築いた2WDバギーという存在
思わず「へぇ〜」の声が漏れる内容だった。
タミヤの公式YouTubeチャンネルで先月LIVE配信された
「アスチュート発売記念!!タミヤ歴代2WDバギースペシャルとタミヤRCヒストリー34」
新モデル、アスチュート2022の今月発売に先立ち、
“パイセン“こと、タミヤの前住諭さんと
TRF(タミヤレーシングファクトリ―)の河野隆之さんが繰り広げたトークだが
話の主体はタミヤの2WDバギーの歴史について。
結果として2WDバギーに対する溢れる思いをパイセンがひたすら語る、という
内容で微笑ましく最後まで聞いているうちに
「2WDバギーを走らせたい!」という衝動に駆られるはずなので、
ぜひ皆様にもご覧頂きたいのである。
2WDバギーは4WDモデルの廉価版にあらず!
トークの詳細については動画でご確認頂くとして、
パイセンのコメントで興味深かったのは
2WDバギーがタミヤのRCにとって不可欠な存在だったということ。
アメリカのオフロードレースを走る実車バギーに着想を得て
1979年に発売されたタミヤ初の2WDバギーが“バギーチャンプ”。
そこから始まる2WDバギーの系譜の中でRCブームを盛り上げた
名作モデル、“グラスホッパー“や“ホーネット”も誕生する。
もし、2WDバギーの存在がなければRCブームの加熱も、我々世代が
RCに夢中になることもなかったのかも知れないのだ。
タミヤRCの歴史において、重要性を再認識させられると同時に、
2WDバギーに対する認識の甘さを深く反省させられた。
その価格差だけで、4WD>2WDと思い込み、
いつかは4WDモデルと願いながら、
オトナになった自分はいかに無知だったのか……。
アスチュート2022に対して最初に抱いた印象も
「へぇ〜!かっこいいじゃん。アバンテの2WD仕様かな!?」程度。
『ラジコンボーイ』からRCブームの波に乗った自分にとって
公園や庭先が舞台で、サーキットとは無縁。
しかも全日本や世界選手権の舞台で戦うことを前提とした
レーシングバギーなど、もはや未知の領域だった。
そんなところに、パイセンのひと言が突き刺さる。
「RCは2駆を制するものが世界を制す」
曰く、グリップ力の低いオフ路面で2WDを速く走らせるには
一番トラクションが掛かるポイントをスロットルワークで探り出して
効率よく加速させることが必要なのだと。
オンロードや4WDだけでは養えない技術で、
つまり2WDバギーはRCテクニックの上達にもってこいなのだ、と!
というわけで、今、私は間もなく発売開始の
アスチュート2022の商品情報を眺めながら
左手の人差し指をクイックイッとイメージトレーニングに励んでいる。